インプロ×リフレクションが最高だという話。
昨日土曜日、芝浦で行われた
『ワタリーショップ×リフレクション』
に参加してきました。
この会への参加は3月に続き2回目でしたが、とっても楽しい時間でした!
「ロクディム」という即興芝居×即興コメディ集団の共同主宰を務める渡猛さんのインプロワークショップと、東北福祉大学の上條晴夫先生による協働的リフレクションのコラボ。
両者を知っている人からしたら、大興奮の組み合わせでした。
今回は、
①全体のハイライト
②協働的なリフレクション
の2点をお伝えしたいと思います。
そもそもインプロってなに?という方は、以下の記事をご覧ください。
インプロゲーム合宿に参加してきました!
https://blog.hatena.ne.jp/ginger999/ginger999.hatenablog.com/edit?entry=10257846132609613229
①全体のハイライト
流れに沿って、思い浮かぶことを書いていきます。
【AM】
その場にチューニングする
参加者はだいたい25名。
芝浦ハウスというおしゃれなコワーキングスペースでこの回は開催されました。
渡さん「まず、今日ワークをする場所に体を馴染ませたいと思うので、自由に歩いてください。」
色んな発見をしつつ、今日の自分自身の心の状態を感じ取る。
(インプロでは、いつもの自分ではなく、「今の自分」を大切にします。)
渡さん「次に、今日一緒にワークをする方々と知り合いたいので、すれ違う時に目を合わせてください」
「すれ違う時に音が鳴らないように手を合わせてください。」
「今度は、思いっきり振りかぶって、でも音が鳴らないように手を合わせてください。」
いくつかのところで音が鳴り、自然と笑い声が生まれる。
このようにスモールステップアップで心をほぐす中で、全体の緊張が緩んでいきました。
その後は、ペアを作り、手を引っ張り合ってストレッチを楽しんだり、背中合わせになって互いに体をあずけながらスクワットをしました。
相手に身体を託すってやっぱり気持ち良い。
笑顔で「真っ白」
次に、ペアで連想ゲームをしました。ここで大事なことは、分からなくなったら「真っ白!」と言って、またそこから始められることです。
私たちのペアはお互い1度ずつ「真っ白!」と言いました。
振り返りの際に気付いたことは、お互い笑顔で「真っ白!」と言っていたことです。
その時思い浮かべたのはクラスの子どもたち。
4月はじめ、学生時代からずっと子どもたちに読んであげたいと思っていた『教室は間違うところだ』をクラスの子どもたちに読み聞かせました。
「これで、みんな間違いを恐れず、何事にもチャレンジしてくれるだろう!」
しかし、そんな期待とは裏腹にほとんど効果は現れませんでした。
言うのは簡単だけど、それを実現するのって難しいんだなと感じたのを覚えています。
「真っ白!」であることをいつ誰が言ってもみんなが受け止められるクラスだったら素敵だな〜と思いました。
その実現には、その子自身だけじゃなくて、相手の関わり方、周囲の雰囲気が大事なことも学びました。
その後は、その人が喜びそうなプレゼントを贈って反応するワークや、イエスアンドを体験するワークをしました。イエスアンドのワークでは、ノーバットのシチュエーションもやりました。
普段やり慣れてないからこそどこか抵抗感があり、しかし、それを乗り越えて全否定できた時、一種の心地よさも感じました。
懇親会でのNaokoさんの話が印象に残ったので記しておくと、
否定してくる人って無関心な人よりは良い。だって、興味は持ってくれてるんだから。
否定してきた人がいたら、その人とは仲良くなるチャンスだと思う。
実際、その後支援者になってもらうことが多いしね。
とおっしゃっていました。
強靭すぎるメンタル。でも、参考になる!
なりたい自分になる
午前のワークの締めは、協働的なリフレクションです。
詳しいやり方は後にまとめます。
私は、ビビっとポイントとして、
イエスアンドのワークのデモンストレーションのシーンを挙げました。
渡さんのアドリブによってバスケットボール日本代表になった私。
最初は二人だけの掛け合いだったのに、気づいたら、バスケットボールを貸してくれえる子どもや、ダンクをしたら歓声を上げてくれる人たちがいて、ものすごい心地よさを感じました。
その時の気持ちは、毎年クリスマスイブにチャリティサンタという団体でサンタになっている時の気持ちに似ているなと思いました。
「なりたい自分になる」
周囲の目を一切気にしなくてよいならこうなりたいという自分。
その中身を参加者全員が考えてくれました。
その中で私は、
自他の無条件の存在の肯定
一人ひとりの生き生きとした姿
に喜びを感じるのだと分かりました。
ナチュロー(笑)でお昼を購入し、参加者の皆さんで楽しく昼食を取った後は、午後のワークです。
【PM】
まずは、ペアでしりとり。アイスブレイクって難しく考えちゃうけど、これだけでも結構楽しいんだよなと実感。ペースを速めるだけで大盛り上がりでした。
次に、5人組で無関連ワード。
「ウルトラマンギンガ」→「百マス計算」→「キングオブコント」→…という風に、関連しない言葉を連続で言うゲームです。
クリア条件は、以下の2つ。
①10個連続で言う
②3回ブーと言われる
5人いて全員②でクリアしました(笑)
みんなで笑顔で「ブー!」と言うのも楽しかったなぁ。
ただ、リフレクションの際、「ブー!」と言われるのが悲しかったという意見もあったので、学校現場でやる時は、判定をゆるくして皆で楽しむことを意識したいと思いました。
安定と不安定
ハグのワークを挟み、最後は「ワンワード」。
そのメンバーで文節ずつ言葉を発し、話を作っていくというワークです。
やってみて最初に気付いたことは、
人は考え過ぎると身体の動きがにぶる
ということです。
ワンワードは、その話を自分でコントロールすることはできません。
いつの間にか思考中心になり、ただ棒立ちでワークをしている自分がいました。
このことを振り返りで話したら、渡さんとチヒロさんがデモンストレーションをしてくれました。
あのお二人でも考えだしたら中々次に進まないんだな~
思考を越えたところでやると、新しい何かが生まれるんだ!
ということに気付きました。
イメージは、
犬かきとクロールです。
考えすぎると、ただばたばたするだけで中々前に進まない。
でも、とにかく前に前にと回転させていると、ものすごい推進力を生む。
ただ、捉えようによっては、犬かきは犬かきで楽しくもあります。
リフレクションの際、安定と不安定のバランスの話になりました。
渡さんは『「すごく不安定なところにハッピーに立つ」と言ったバランスなんだ。』とおっしゃっていました。
意図と不図。王道とハラハラ 。
楽しませたいという目的のもと、
様々なバランスの傾きを楽しむところに面白さのヒントがあると思いました。
②協働的なリフレクションについて
協働的なリフレクションとは、上條先生が開発したリフレクションの型です。
①心に残っていることを5分ほど箇条書きする。
②その中で1番ビビッと来たこと、ハッとしたことを1つ選び、それを感じたシーンと結び付ける。
③似た話がある参加者に話を聞く。
簡単に言うと上記のようなものです。
大事なことは、②でシーンの具体的場面をを慎重に切り取ることです。
なんとなくで終えてしまうと浅いリフレクションで終わってしまいます。
これを今回は、二重円になって内側の人たちのポイント掘り下げ、外側の人はその様子を見るフィッシュボウル形式で行いました。
①学び手としての実感を大切にする
②生まれたての言葉を大切にする
③それを踏まえて一緒の意味をつくる
という前提があるから、
発言者はしどろもどろになっていいんだ
ということを上條先生はおっしゃっていました。
「あなた自身から発される言葉を大事にしてほしい。」
「それは明日からもやりたいこと?」
という言葉を上條先生は投げかけていました。
ファシリテーターの解釈はファシリテーターのリフレクションです。
発言者の中に一般化させるなら、
発言者個人の言葉で自身のリフレクションをする必要があります。
これは、学級においても一緒です。
勝手に教師が解釈することなく、一人ひとりに対して丁寧にリフレクションしてあげる気持ちを持ちたいと思いました。
また、興味深かったのは、懇親会で上條先生が、「教師が成長し続けるためには、学生時代にリフレクションの仕方を身に付けているかが肝」とおっしゃっていたことです。
私が新卒小学校教師の方々にインタビューさせていただいた際も、上手くいっている人は、みな自分の中で働き方改革を常に行なっていました。
リフレクションの重要性を深く感じた一幕でした。
終わりに
ワタリ―ショップ×リフレクションを企画してくださったNaokoさん、渡さん、上條先生、素敵な場所を貸してくださったMAMIさん、参加者の皆様、
本当にありがとうございました!!
私はインプロに無限の可能性を感じています。
来年か再来年には、ロクディムを学校の芸術鑑賞会にお呼びしたいです。
私自身もインプロを積極的に学級に取り入れ、結果を示していければと思います!
インプロ熱、再燃🔥